中学入試に見るグローバル視点とメルカトルの呪縛


記事「受験生必見【地球儀ノススメ】地球儀vs世界地図」内でご紹介しました「慶應普通部 中学入試問題 社会科地理」の出題は、とても興味深い内容です。出題者の意図を考えながら紐解いてみたいと思います。
是非チャレンジを!
【問題】2013年9月、安倍首相を乗せた政府専用機は、G20サンクトペテルブルク・サミットと2020年のオリンピック開催地を決めるIOC(国際オリンピック委員会)総会に出席するために世界を駆け巡りました。慶太君はこのニュースを聞いて、政府専用機はいったいどんなコースで地球上を飛んだのだろうかという疑問をもち、地球儀とメルカトル図法の世界地図を見ていろいろ考えました。下の問いに答えなさい。
<設問1>どこの国?
サミットが開催されたサンクトペテルブルクとIOC総会が開かれたブエノスアイレスはどの国にありますか。次のア~クからそれぞれ選んで記号で答えなさい。
ア.メキシコ イ.フランス ウ.ブラジル エ.ロシア
オ.ドイツ カ.スイス キ.アルゼンチン ク.ペルー
<設問2>地球儀を使った空間的把握1
政府専用機は東京国際空港を飛び立ってほぼ最短のコースでサンクトペテルブルクへ向かいました。そのコースに最も近いものを下の地図中のA~Dから選んで記号で答えなさい。
*以下、図はすべて類似図です
<設問3>地球儀を使った空間的把握2
次に政府専用機は二番目の訪問地のブエノスアイレスに向かいました。その時もほぼ最短のコースで飛びました。そのコースを下の地図中のA~Dから選んで記号で答えなさい。
<設問4>総合的推量
ブエノスアイレスでのIOC総会が終わり、首相を乗せた政府専用機はロサンゼルス経由で東京国際空港へ戻りました。このコースを選んだ理由として最もふさわしいものを次のア~オから一つ選んで記号で答えなさい。
ア.上空の追い風の気流を利用する経済的なコースであるから。
イ.太平洋を通るコースでは着陸できる飛行場がないから。
ウ.途中、燃料の補給と緊急事態に備える必要があったから。
エ.飛行時間を調整し、成田空港の着陸できる時間帯に合わせる必要があったから。
オ.日本と国交がない国の上空を飛ぶことができないから。
まとめ

これからの教育に関して、教科書に書かれていることの単なる暗記だけではなく、今まさに世の中でリアルに起きていることに対して関心をもつことが大切かと思います。そして、近年の情報技術の急激な発達とともに、国際的コミュニケーションが重要視され、国際競争がますます高まる中、日本国内だけではなく世界の大きな枠組みの中であらゆる物事を捉えていかなければなりません。
例えば、ニュースは大人だけがみているものではなく、小さいうちから大人と一緒になって興味関心をもち、グローバルな視点や考察力を養っていくことがこれからの活躍するであろう日本の子供たちに求められるということでしょうか。
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